あらすじ若い男女の心中に遭遇した小悪党の網乾左母二郎。数日後、事件をなぞった世話狂言が道頓堀で上演された。いくらなんでも早すぎる! 左母二郎は芝居のタネを先取りされて激怒する狂言作者・近松門左衛門とともに事態の裏を探りはじめたが、思いもよらない陰謀が明らかに…(表題作)。他、怪盗鴎尻の並四郎が盗み出した眠り猫の額と大工の娘、迷い込んだ白猫が起こす騒動を描く書き下ろし1編を収録。