首尾よくあやめを説き伏せて若宮神社に戻った有王のもとを知人が訪れた。警察官である光居は、最近流行っている妙な薬物中毒事件を有王に解決して欲しいという。『夢を見る薬』と呼ばれる睡眠剤を服用し、そのまま目覚めなくなるケースが多発しているのだ。依頼に応じ、術を使って患者の少年の意識に入り込んだ有王だが、そこに「綾瀬」の呪術者が攻撃を仕掛けてきた。薬物事件の犯人と思われる術者、樹浬と対峙した有王は、彼女が「斎姫」にそっくりなのを見て動揺するが……!? ※この電子書籍は集英社スーパーファンタジー文庫版を底本としております。