大陸全土を襲ったすさまじい凶作は、神の降臨が近づいていることを知らせる予兆だった。 最後の魔物ズメイは夜と闇と死の女神ティル=ナ=ファを降臨させる儀式にとりかかり、使徒メルセゲルは異神アーケンを降臨させるべく策を巡らす一方、流血と混乱の渦を生みだそうと暗躍していた。いずれの神が現れようと、人間が滅び去るのはまぬがれない。 ティグルたちは彼らのたくらみを阻むべくヴォージュ山脈へ急ぐ。だが、彼らがたどりついたとき、ヴォージュの山々は禍々しい瘴気を噴きだしていた。 星に矢を届かせようとする願いからはじまった若者の物語は、終局へと向かう。ティグルとミラ、リュディは新たな未来を手にすることができるのか。