バシュラルを戦場で討ち、残す敵はガヌロン公爵だけとなったティグルたち。だが、ガヌロンは己の領地であるルテティアに逃亡した。ガヌロンを討つべく軍を編成するティグルたちの前に、ひとりの男が現れる。男はシャルルと名のった。三百年前にブリューヌ王国を興した始祖であると。そして、「この国を奪う」と告げた。『黒騎士』ロランを軽くあしらって逃げ去ったシャルルはさっそく行動を開始し、ブリューヌに戦風を巻き起こす。彼の背後には、遠くキュレネーからやってきたひとならざる者たちの姿があった。国を興した一代の英雄に、ティグルとミラはどう立ち向かうのか。