あらすじ寛永十四年、天草四郎の旗のもと島原の乱が起こる。小笠原家の侍大将として養子伊織が出陣、武蔵も細川家の要請で陣営へ。翌年二月、原城は陥落するが、戦火は由利姫、森都らに新たな運命をもたらす。五十六歳病いに倒れた武蔵は、病いもまた戦いの場と幻と現実のはざまで「わが道、遠し」と呟く。存命中、既に伝説の男となった武蔵の闘志は甦るか。