あらすじ暴君董卓が謀殺され、長安を脱出して洛陽に還幸した献帝を迎えたのは、十万の精兵を率いる曹操だった。ここで曹操は他の群雄から一歩抜きん出た。帝を擁し、為政者として絶大な権力を握ったのだ。愈愈(いよいよ)天下を狙い中原の制覇を目ざす秋が来た。しかし、もう一人の英雄劉備が、雄飛の時を待っていた。終生の宿敵となる両雄の戦いは、いま静かに始まろうとしている。