あらすじ田村宏、27歳。“失業したとたんツキがまわってきた”とはいうものの競輪の儲けで暮らす失業者……。競輪場でやけに脚のきれいな元人妻・良子と知り合うが、その頃から宏そっくりの男が街に出没、次々に奇妙な事件にまき込まれていく。青春の日の陰りと明るさを日常感覚のリズミカルな言葉でとらえる長編小説。第7回すばる文学賞受賞作にして鮮烈なデビュー作。