病理医である著者が、2008年に順天堂大学医学部附属順天堂医院内に開設し、現在では全国的に広がりつつある「がん哲学外来&メディカル・カフェ」。そこでの対話から生まれた言葉の処方箋の数々を、おもにがん患者とその家族に向けてまとめました。「命がいちばんだと考えないほうがいい」「『今日が人生最後の日』と思えばよい」「欠点いかに大であるともそれから徳が起こる」「暇を怖れず、暇を楽しむ」「八方塞がりでも天は開いている」など、病気をかかえているか、かかえていないかにかかわらず、よりよく生きるためのヒントとなる言葉、考え方が満載です。また、誰にでも訪れる「死」に向かって、人生をいかに完成させるか、「死」という仕事をどう迎えるかについて考えることで、残された人生を、使命感に満ち溢れた、有意義な時間とすることができるはずです。