――君がどこにいようと、僕は必ず君を見つける。たとえ君がどんな苦しみの中にいようと、僕が必ず救い出してみせる。――冷たい雨に凍えていた私にくれたぬくもり。今度は必ず、私が君を見つけ出す。家族からもクラスメイトからもぞんざいに扱われ、生きる意味を見失っている少女・千花。絶望に打ちひしがれていたある雨の日、不思議な少年・留生が現れ傘を差し出してくれた。「――やっと見つけた」という言葉とともに……。人との関わりを極度に恐れる千花に寄り添い、彼女の閉ざされた心をその優しさで少しずつ溶かしていく留生。しかし二人の出会いは、気が遠くなるような年月を経た、悲劇的な宿命を背負っていた――。今最も注目される作家・汐見夏衛が永遠の愛を描いた、号泣必至の青春小説!