あらすじある春の日、装丁家として働く久我誠一郎のもとに葛城礼奈と名乗る女子高生が現れる。彼女の腕には誠一郎が初めて表紙を描いた本が抱かれており、礼奈は誠一郎に絵を教えてほしいと頼み込む。二年前の事件で装画家を辞めた誠一郎は最初は断るが、礼奈に圧され、装丁家の弟子として迎え入れる。次第に、明るくさっぱりした礼奈がいる生活に慣れていくが、礼奈になぜ装画家を辞めたのかと尋ねられた誠一郎が苦い思い出を話すと、礼奈はあることを決意し――。