女優・島田陽子は病院での映画撮影中、共演俳優の急な降板によって、不本意な相手と濃厚なラブシーンを演じることになり、現場を逃げ出してしまう。そこへちょうど退院しようとしていた五郎と出会い、五郎の家に居候することに。距離を縮めて行く二人だったが、五郎が末期の癌に侵されていることを知った陽子は、先妻と娘にこのことを伝えるように勧める。五郎の先妻と娘に再会した後、二人は高級旅館に立ち寄った。陽子が五郎の布団の中に入ってくる。「違うわ。愛してる役を演じているのよ。」陽子は脱走した製作会社に、現場に戻る代わりとして一つのお願いを持ち出す。それは五郎を相手役として出演させて欲しい、というものだった…。