――おまえ、毎日毎日、僕になんの用がある?没落した侯爵家の嫡男、ヴァレリに恋をしていた伯爵令嬢のルチアは、いつの間にか仲間になっていたごろつきたちの力を借りて、行方不明だった彼を旧市街で見つけ出す。だがヴァレリは貴族嫌いなのだという。ルチアはそんな彼に好かれようと、町娘を装い奮闘するが、すべてが空回り。焦った彼女はごろつきたちの助言に従い、言葉の意味をよく知らぬまま“既成事実”をつくろうとするが……?ヴァレリはルチアを娼婦だと思いこみ、事態は思わぬ方向へ!?生真面目な没落貴公子×ごろつきを従える箱入り令嬢、恋の追いかけっこの行く末は……?【目次】1章2章3章4章5章6章7章8章9章10章11章あとがき