悪意の原点
「花は美しい」と言葉だけではなく心から感じることができたら、その時はものすごく幸せかもしれない(作中より)
そして「先生」は、かつて、ある女性を心から美しいと感じた。
息子が自分の性質を遺伝していることを知り、愛する妻のために、息子か自分の二択を迫られた時、彼は息子を選んだ。
愛を手放して自分は壊れ、悪意を撒き散らす者へと変貌した。
彼の悪意の大きさは、失った幸福の大きさでもあるのかもしれない。
逃げるべきではなかったと、息子に糾弾され、罪と罰を叩き込まれる先生だけれど、妻に打ち明けられなかった気持ちは理解できる。
たくさんの人の人生を狂わせた悪意の原点に愛があるから物悲しい。
・・・ところで、禁断の愛タグがついてるけど、どこの辺りが禁断なの?
魂の擦りあいの部分かな?