高校が夏休みに入る前の、昭和31年7月。勘一の母・朝子が熊本まで勘一に会いに来る。勘一は、熊本城から水前寺公園、そして、田原坂、阿蘇高原……と、いろいろなところを案内して、朝子をもてなす。熊本での再度の出会いが、何よりうれしく、楽しいものだったことは、言うまでもない。そして、その高原で勘一は、吹雪茜という美少女と出会い、ひとめ惚れしてしまうのだ。熱血漢・柳勘一の柔道人生は、このようにおおむね“順調”なのだが、その他のことは、まだまだ波瀾ぶくみだ。“電光投げ”のように、スッキリとはいかないのだ。茜との関係は、まだ始まったばかりだし、初めてのキッスの相手・遊子は妖艶でセクシーだが、ちょっぴり怪しい。遊子の兄弟にいたっては、全員が過激で不穏なのだ。ここ当分は、遊子の兄弟とヤクザの赤松組との関係に目が離せないというトコロか……。