第30回(2014年)講談社エッセイ賞受賞母親のダイナマイト心中から約60年――衝撃の半生と自殺者への想い、「悼む」ということ。伝説の編集者がひょうひょうと丸裸で綴る。笑って脱力して、きっと死ぬのがバカらしくなります。「キレイゴトじゃない言葉が足元から響いて、おなかを下から支えてくれる。また明日もうちょっと先まで読もうときっと思う」――いとうせいこうさん「優しい末井さんが優しく語る自殺の本」――西原理恵子さん大人気連載、ついに書籍化! 世の中、自殺について醒めているような気がします。おおかたの人は自分とは関係ない話だと思ってるんでしょう。もしくは自殺の話題なんか、縁起悪いし、嫌だと目を背けてる。結局ね、自殺する人のこと、競争社会の「負け組」として片づけてるんですよ。死者を心から悼んで、見て見ぬふりをしないで欲しいと思います。どうしても死にたいと思う人は、まじめで優しい人たちなんです。(「まえがき」より)