ペルーのアマゾンに眠る、伝説の正体を追い求めて。「ペルーのジャングルの奥深くに、沸騰しながら流れる大きな川がある」。落ちれば命を落とすほどの熱湯。祖父から不思議な話を聞いた少年はその後、地質学者となって伝説の真偽を探求する旅に出る。黄金の都市「パイティティ」は実在するのか? シャーマンが守ってきた神聖なる土地にも、開発と伐採は忍び寄る。科学と神話が衝突し、融合する。すべてが「既知」になりつつある現代に「未知」への好奇心を呼び覚ましてくれる、スリリングな探検と発見の物語。「おそらく現代の繁栄は、未来の人類滅亡を早めることで成り立っている」……服部文祥(解説冊子より)Small books, big ideas. 未来のビジョンを語る。人気のTEDトークをもとにした「TEDブックス」シリーズ日本版、第8弾。「あらゆるものが調査され、測量され、理解されているような現代において、この川は、私たちがすでに知っていると思っていることに疑問を投げかける。既知と未知、古代と現代、科学とスピリチュアルの境界線を、私は否応なしに疑うことになった。この川は、未発見の驚異がまだたくさんあることを教えてくれる。驚異は未知なる世界の漆黒の闇の中だけでなく、日常の『ホワイトノイズ』の中にもある――ほとんど気づかれないもの、忘れかけていたこと、ストーリーの枝葉にさえ、存在するのだ」(本書より)