弟が敵国の狂王を暗殺しようとしていると聞き、その現場に飛び込んだ伯爵令嬢のリリー。彼女は、返り討ちに遭いそうな弟を必死に庇う。当然切り捨てられるかと思っていたのだが、王はなにもせずに立ち去ってしまった。結局、命は助かったが、リリーと弟は囚われの身となる。そんな彼女に、王の側近が接近してくる。側近曰く、王が狂王となったのは呪いが原因であり、それを解けるのは「運命の乙女」のみだとか。しかも、彼はリリーがその乙女に違いないと言い出した! 弟のこともあり、仕方なく王の傍で彼を癒し、呪いを解こうと試みるリリー。けれど、次第に王に惹かれていき――!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。