あらすじ由緒正しき大名家・鵺森藩の一人娘でありながら、剣の腕が立つお転婆姫・美弥。そして、その懐にいるのは射干玉色の黒猫、玉。とある夜、美弥は玉を腕に抱き、許婚との結婚を憂い溜息をついていた。とうに覚悟は出来ている。ただ、自らの剣術がどこまで通用するのか試してみたい。あわよくば恋とやらもしてみたい。そんな思惑を胸に男装姿で町に飛び出した美弥は、ひょんなことから二人の男――若瀬と律に出会う。どうやら彼らは、美弥の許婚である椿前藩の跡継ぎと関りがあるようで――?