江戸っ子だってぐっすり眠りたい!心と体がほっこりする養生所、始めました!(眠り猫もいるよ!)明日のために眠りませう――江戸っ子のお悩み承ります!茶問屋の娘として育った藍は、両親を相次いで亡くし、不安で眠れぬ日々が続いていた。そこに帰ってきたのは、医学を学びに長崎へ行ったまま二年も家を空けていた兄の松次郎だった。兄に眠りの大切さを教えられた藍は、兄とともに眠り専門の養生所〈ぐっすり庵〉を開く。しかし、肝心の兄の生活には大きな問題が…。温かさと癒しあふれる時代小説。細谷正充氏絶賛の人情時代小説!とかくストレスの多い世の中だ。心に鬱屈があってなかなか眠れず、疲れが取れないこともあるだろう。そんな人にこそ本書を薦めたい。本書そのものが安眠枕だからだ。寝る前に読めば、本を閉じた後、気持ちよく眠ることができるだろう。――細谷正充(文芸評論家)