異世界で冒険者として生活を始めた矢先、ゴブリン大群戦で命を落としかけた篠原悠真。瀕死状態だった彼を救ったのは、内から湧き出る超常の力だった。あの力は一体何だったのか――その秘密の鍵を握るという神殿の巫女を訪ね、悠真は王都へと旅立つことを決断する。時を同じくして、王都に建つ神殿にて、教祖の下に一つの神託が下された。それは、破滅の邪神が世界を滅亡させるという預言。そしてその救いとなるのは、異界からやってきた青年、すなわち悠真しかいないというものだった。思いもよらぬ形で世界の命運を託されることになった悠真。その理不尽さに猛烈な怒りを覚えるものの、かつて命を救ってくれた聖女シャルナや、親しくなった人々のことを思い、意を決して邪神討伐に立ち上がる。