会社の都合で、不当な依願退職を余儀なくされた男・椎名は、怠惰な日々を送るも、あることをキッカケに復活を期す。それが電子マネーだ。オンライン将棋ゲームのサイトを立ち上げ、ネットマネー、プリペイドカード、企業ポイントなどの<偽金=フェイクマネー>を利用し、一攫千金を狙う。一方、スクープを探すフリーの女子アナ・田尻は、<陸マイラー>をヒントに、企業ポイントを徹底取材。しかし、カネや特ダネを追い求める彼らの影で、国境を越えて暗躍する現代ヤクザの手が伸びて、事件が錯綜する――。カネとは何か、仕事とは何か、自然とは何か、生きるとは何か。現実(リアル)がわかりづらい世の中で、少し先の未来が見えてくる。一気読み必至の傑作エンターテインメント小説。怒濤の結末に驚愕! ラスト、涙を流す!! 解説/田口幹人(さわや書店 フェザン店) ※本書は、『偽装通貨』(東京書籍)を大幅に改稿、改題したものです。