エルフリーデは幼い頃迷子になった自分を慰めようと本を読んでくれた少年に恋をし、大人になっても忘れられずにいた。少年のお陰で本が大好きになった彼女は、女性が立ち入りを禁じられている王立図書館に変装して入ることに成功する。しかし来訪者によって、女であることを見破られた上、その相手が初恋の彼だと発覚して!?「わたしたちは見えない力によって引き寄せられ、再会した。その力を運命と呼ぶのは大袈裟だろうか。わたしはそうは思わない」静かな図書館で始まる甘い秘め事。幸せの絶頂も束の間、ある日エルフリーデに不穏な知らせが届き……。一筋縄では行かない、大人になった二人の恋の行方は――。【登場人物】エルフリーデ・タイバー……伯爵令嬢。22歳。読書好き。ルーファス・ザクセン・バルリング……王宮の第一王子。27歳。聡明で真っ直ぐな心の持ち主。ヘンゼル・タイバー……エルフリーデの双子の兄。王立図書館の司書。超真面目な性格。パウル……ルーファスの側近で、彼の護衛を任されている。厳しいが、実直で忠実。