カメラマンの高梨さんから4ヶ月ぶりに届いた1通のメール。コレクションシーズンの終わった彼が仕掛けた数百メートルの桜並木での艶戯から始まる白昼の逢瀬。手の中のカメラとパリからの淫らな手土産が、彼の熱情をためらいなく祥子に向かわせる。ひとつずつ身を守るものを奪われてゆく祥子。どこまで祥子を求め、晒せば4ヶ月の間に溜め込まれた高梨の欲望は満たされるのか。(第13話桜陰-hanakage-)<初雪>の帰り道の3紳士のウィットに富んだ会話と、山崎への儚い恋心を意識した結城さんを描いたもう一つの外伝―レンジローバーの帰り道を含むシリーズ最新刊。