年末のコンサートホールへ向かう人波の先にみかけた見覚えのある姿。誕生日のひそかな楽しみにしている第九の開演間近に現れたのは、以前に美術館で出逢ったあのカメラマンだった。「ここで君を離したら2度と会えなくなりそうだ。今夜時間をくれるね」シャンパンと心を酔わせる彼の声が想像を越えたバースデーイベントへと祥子を誘う。(第九合唱付き)大胆なオペラピンクのランジェリーを身につけた夜に出逢った3人の紳士と運転手。カメラマンとの幾夜かを過ごした祥子の元に届いたのは、彼らと年末年始を共に過ごすことを告げるインビテーションカードだった。エレベーターの中、都心のタワーホテルのメインダイニングでのディナー、そして高速道路の上でまで。はじめて正体を明かす3人の紳士から与えられる贅沢で羞恥に満ちたおもてなしが祥子を戸惑わせる。(初雪)思いもかけぬバースデーから始まる7日間。恥辱と悦楽と男性達それぞれの想いに翻弄されるウインターバケーションを描いた長編セクシーラブロマンス。