※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。★ 全日本剣道選手権覇者が教える、「試合で勝つ」ための思考と戦い方★ 時間経過ごとの試合運び、有効な試合場の使い方、大会に向けた練習法・心身の整え方までこの一冊でわかる! ◆◇◆ 監修者からのコメント ◆◇◆本書を手にされた皆さんは、きっと『試合に勝つためにはどうすればいいのだろう』という思いを持たれていると思います。しかし日本の武道の中でも、とりわけ剣道においては、試合に勝つことが目的ではないと言われます。それには私も同感です。試合で勝つことだけを目的として剣道をしているわけではありません。そもそも試合とは、文字通り『試し合い』だと私は思うのです。練習して修得してきたものをどれくらい出せるか、あるいは修得してきたものがどの程度通用するか、弱気になっていないか、気持ちで負けていないかなど、そのときの自分の技術や精神を相手と『試し合う』機会であるということです。試合に勝てれば、修得してきたものが間違いではなかったと確信できるはずです。そして、さらに技や精神に磨きをかけ、さらなる高みを目指すきっかけとなるでしょう。もし負けてしまったら、その原因を考え、その後の練習に活かす絶好の機会となります。試合に勝つことは、勝つことが最終目的ではなく、いま言ったように、自らをさらに高みへと誘うための手段なのだと私は思います。そのような視点に立つと、これまでと違った剣道の見方ができるようになり、日々の剣道に取り組む姿勢も変わってくるはずです。本書は、これまでの私の経験から、試合に勝つための考え方や試合の進め方にはじまり、効果的な攻め方や打突技術について解説しています。しかし、仮に本書とまったく同じ場面があったとしても、相手が違えば相手の考えや反応は異なるに違いありません。本書を参考にして、さらに自らの色を加えるなどして、さらに上を目指すための資料として活用していただけたら幸いです。鈴木 剛◆◇◆ 主な目次 ◆◇◆☆ 第一章試合開始直後・中盤・終盤の考え方と進め* 自分にとって近い間合いで、相手にとって遠い間合いで試合をしよう* 相手の剣先を押さえ、押し返してくる相手は攻撃的な場合が多い* 相手の剣先を押さえ、押し返してこない相手は、そちら側に自信を持っている* 攻め入ったとき、相手が手元を動かしたら攻めが効いている* 攻め入ったとき、攻め返してくる相手は強いと心得て、側面正対で攻める* 攻め入ったとき、相手が間合いを切り、後ろ足の踵が床に着いている場合は攻め込んでこない・・・など☆ 第二章試合場の場所別試合の作り方と効果的な技* 相手が場外を背にして踵を床に着けていても、間合いが遠い場合は二段技、または裏に返る技が効果的* 相手が場外を背にしているとき、出ばなを狙っていることがあるので、小さい攻めで相手を見て応じ技にすると有効* 鍔迫り合いで相手が場外を背にしたときは、捨て身で引き技を狙ってくることがあるので注意が必要* 場外を背にしたときは、円の動きを使って中央に戻ろう円の動きの中で相手が打突してきた場合は、返し技が効果的・・・など☆ 第三章試合(大会)前の練習方法と調整法* できる限り試合で相手となる選手の研究をしておく* 対戦相手となる選手の真似をして、短所・長所を知る* 足捌きは剣道の基本。練習の中で取り入れておこう* 試合の一か月くらい前からは、試合当日の起床時間に合わせて起床する* 人よりも多く稽古し、それを継続することで自信につながる・・・など☆ 第四章試合に臨む際の心得* 会場入りしてからの練習では、練習相手と呼吸を合わせて打突する応じ技を入れておこう* 床の滑り具合を確認しておこう* 緊張をほぐす意味でも、大きくゆっくりと竹刀を操作し筋肉を緩めておこう* 手打ちにならないよう、腰からの意識を持たせるため、突きの練習を入れておくといい* 試合に則した稽古を入れておこう・・・など☆ 第五章戦術的打突テクニック* 面は相手との距離に応じて、足幅と振りを変えて打つ* 相手が面を避けても、斜面であれば打突できる* あえて色を見せて間を詰めれば、相手は応じ技を狙おうとするので、先に小手を打突できる* 剣先を上前方に移動させれば、相手が手元を上げるので、胴が空いて打突できる* 逆胴は相手の剣先を押さえて一気に入り、体の前で竹刀を小さく回せば素早く打突できる・・・など※本書は2012年発行の『試合で勝つ! 剣道 必勝の戦術60』を「新版」として発売するにあたり、内容を確認し一部必要な修正を行ったものです。