「かわいそう」と「おいしそう」の境界線はどこにあるのか? 山に入るたび、死と再生のダイナミズムに言葉を失いつつも、殺された獣を丹念に料理して、一家で食べてきた日々——。 獣を殺す/料理する/食べる。そこに生まれる問いの、なんと強靭にして、しなやかであることよ。いのちをめぐる思索の書。母として、写真家をして、冒険者として。死、出産、肉と皮革を、穢れから解き放つために。——赤坂憲雄氏、推薦!【目次】はじめに序章 獣の解体と共食第1章 おじさんと罠猟第2章 野生肉を料理する第3章 謎のケモノ使い第4章 皮と革をめぐる旅おわりに