あらすじ明治維新を招く社会変革の兆候は、京・江戸から遠く離れた片田舎にも起きていた。家中人事が家柄重視から能力主義へと移り変わる様子、財政難に陥る領主と裕福な農民の関係性など、19世紀の地方社会の変化と闘争を、仙台藩前谷地村(現宮城県石巻市)で60年にわたり記された文書『山岸氏御用留』から読み解く。