比呂とリズ、2人の道が分かたれてから2年の月日が流れた――。皇帝や《軍神》を喪った傷は根深く、権勢に綻びを見せ始めるグランツ大帝国。その中枢では、強く、美しく成長したリズが、ローザ達に支えられながら力を振るっていた。そしてリズは南方からの要請を受け、隣国であるシュタイセン共和国の新たな指導者を巡る争いに身を投じる。一方、《黒辰王(スルト)》としてバウム小国に身を置く比呂もまた、ある思惑からシュタイセン共和国へと赴くのだった。群雄割拠の大陸を舞台に、リズの「王道」と比呂の「覇道」が絡み合い、新たな時代を紡ぎ出す! 怒涛の第8巻、開幕……!!