南町奉行所隠密廻り同心・長月隼人が、数えで七歳となった嫡男・菊太郎に打ち込みの稽古をつけていたある日、御用聞きと下っ引きが殺られたとの報せが入った。生前のふたりは、深川の賭博を探っていたという。隼人はさっそく聞き込みを始め、半月ほど前に、やはり深川の賭博を探っていた北町奉行所の二人が殺されたことを知る。そしてその直後、今度は同心と岡っ引きが凄惨な骸となって見つかった。恐怖心にとらわれた捕り方たちが探索に尻込みするなか、隼人は、利助をはじめとする手下たちと共に、見えない敵に立ち向かう。「八丁堀剣客同心」シリーズ、隼人篇がいよいよ最終回!