あらすじ立場茶屋「おりき」で下足番の修行をしていた三吉の、京への旅立ちが近づいていた。京の文墨客加賀山竹米に、絵の才能を見出されたのだ。おりきや双子の妹おきちはその旅立ちを喜んだが、孫のように面倒を見ていた善助は、魂が抜けたようになってしまっていた。そんなある日、おりきは番頭から、茶立女のおまきが妊娠しているらしい、と相談される……(「忘れ雪」より)。人生の出逢いと別れを温かく濃やかに描く、大人気シリーズ、待望の第六弾