あらすじ陰間専門の子供屋から助け出された三吉は、双子の妹おきち、おりきを始めとする立場茶屋の人々の愛情に支えられ、心に深く刻みつけられた疵も次第に癒えつつあった。そんな折、品川宿で“”産女“騒動が持ち上がった。太郎ヶ池に夜遅く、白布にくるまれた赤児を抱えた浴衣姿の女が、出現するという……(「秋の蝶」より)。四季の移り変わりの中で、品川宿で生きる人々の人情と心の機微を描き切る連作時代小説シリーズ第三弾、書き下ろしで登場。