それは遠い遠いどこかの、昔々のお話。とある所に沢山のネズミ達に悩まされている国がありました。困った王様はネコ達を集め、ネズミを捕ったネコに褒美をあたえたのでネコ達は毎日愉快に暮らす事ができました。ところが、ある日ハーメルンの笛吹き男がやってきてネズミを一匹残らず連れ去ってしまいました。ネコ達は褒美を貰う術を失い、泣く泣く国を後にしました。その中に、子猫のノエルも居たのでした。家の無いノエルは三日三晩歩いてついにお腹がすいて倒れてしまいました。倒れたノエルを助けたのははたして...。笛吹き男に仕事を取られたネズミ狩り猫の子猫ノエル。赤ずきんに化けた人狼。人狼と仲の悪い吸血鬼の少女ロゼット。行方知らずの白雪姫、訳ありの王子様、生ける屍、屍食鬼、もう一人の赤ずきん...。生者と死者が暮らすお伽の国の物語。