あらすじ一年前の梅雨のある日、武田は雨宿りしていた有田に遭遇する。その隣には一匹の猫が。どうやら雨の中で弱る姿が心配で軒下に運んだものの、有田も動けなくなってしまったらしい。そんな有田に武田が「助けないの」と問いかけたことで、高校卒業以来会うことのなかった二人の関係が静かに動き始める。恋人とも、友人とも、家族とも違う。それでも君の隣にいたい――。自分達だけの関係を模索しながら生きる人々の日々を綴った物語。