あらすじ中世末期のヨーロッパ……女子修道院が騎士団からの襲撃を受け、男装の侍女・フルゥは敬愛する美しき姫・スクワと引き裂かれてしまう。スクワの行方を追うフルゥは僻地の僧院にたどり着くが、そこには髪も肌も荒れ果て、みすぼらしい姿となったスクワがいた。ふたりは追っ手を逃れ、侯爵の庇護を求めて野を歩き続けるが……。美しい巻き毛の金髪と、蝋のように白い肌、豪奢な衣装……その全てを失ったお姫さまを、それでも侍女は敬愛し続けることができるのか。荊棘と血の物語の結末。