トロイ戦争終結から4年、イタケー王オデュッセウスは未だに帰ってこない。
しびれを切らした息子のテーレマコスは、父親捜しの旅に出る。
オデュッセウスの旧友でピュロス王のネストールのもとを訪れたテーレマコスは、そこでネストールの娘ポリカステと知り合う。
政略結婚の道具に使われようとしていることを知った彼女は、ピュロスから逃げるために、テーレマコスの旅についていくことにする。
ピュロスを去ったふたりの最初の目的地は、オデュッセウスが最後に訪問したという風の神アイオロスの神殿だった。
アイオロスから西風の精霊ゼフィロスを授けられたテーレマコスとポリカステは、オデュッセウス一行が消えたという海域に向かう――。