【何度も言うよ、残さず言うよ。君が溢れてる、二人遊戯(だぶるぷれい)】高校二年生・広井玉緒は元野球部員。蝉時雨の降り注ぐ、ある夏の日。帰宅すると、誰もいない筈の自室から吐息が漏れていた。ソフトボール部の4番でエース、学年イチの美少女である穂村蘭。少女はベッドの上で玉緒の名を囁きながら、その指は切なく蒼き衝動を求める。瞬間。汗と吐息が、夏に溶けたーーーー。一つ屋根の下、少年は憧れの少女と暮らし始め、二人の境界線は重なり、“歪んだ”関係が深まっていく。一方で玉緒は“二人目のヒロイン”である、吹奏楽部の笛吹風紀と友達になった。蘭、風紀の後押しを受け、遂に野球部に復帰した玉緒。そして“三人目のヒロイン”である、女子マネージャーの剱とも交流が進む。そして・・・“事件”が勃発。部員達を守るため、暴力を振るう監督を殴り倒した事で玉緒は停学処分となってしまう。蘭の気持ちも受け止められず、激しく落ち込む玉緒に、寄り添う剱だがーーーー。少年少女の蒼き心は燃え、盛夏に瞬く。大ヒットラブコメ『高嶺のハナさん』の著者が紡ぐ“主従の青春”ラブストーリー、待望の第5集。