これは、愛のない政略結婚――のはずだった。事故に遭い3年もの間、眠り続けていたマリア。目を覚ました彼女は、社交界でも一目置かれる孤高の美男子・バイエンヒルデ領の公爵シーヴァに保護されていた。さらにシーヴァから「ふたりは既に結婚している」ことを告げられ……。彼はなぜ、これほどまでに慈しみと愛をくれるのだろうか? 戸惑いながらもマリアの時間がゆっくりと進みだし、そして1年後、ようやくふたりは肌を重ねあう。「痴情」と「愛」、そのふたつが織りなすふしぎな縁が、ゆっくりと混じり合っていく。 ※この作品は『公爵様は私の体に飢えている。アンソロジー』収録作品と同一の内容を単話版として再編集したものとなります。重複購入にご注意ください。