空飛ぶ魚や、二股の猫が普通に歩いている現実と似て非なる世界に雫はいた。
この不可思議な世界でわかっていることは二つ。
自身の名前が「雫」ということ、そして既に死んでしまっているということ――…。
先立ったはずの祖母からの頼まれ事を叶えると、忘れていたはずの記憶がよみがえる。
なぜか一緒に行くという碧眼白髪の青年・渡里との二人旅。
初めてのはずなのに懐かしく感じる彼は一体何者なのか?
この旅の果て、芽生える恋と再会の結末とは…。
※本作品はWEB雑誌「equal」に収録されています。重複購入にご注意ください。