早逝する宿命を背負った長崎丸山遊郭の禿(かむろ)「たまを」の少女時代を四季折々の風物とともに描く高浜寛最新長編。
時は慶応から明治へ。いよいよ近づく新時代の足音は、外国人襲撃やキリスト教弾圧の激化など、長崎に不穏な空気をもたらす。
身体の急激な変化から自身に初潮が近いことを知ったたまをは、時代の激動の中である孤独な決意を迫られる。
大政奉還、龍馬暗殺、そして戊辰戦争へ。江戸・京都の戦火は遠く長崎にも及び、人々を思いもよらぬ場所へ連れ出していく…
★第24回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」受賞作家・高浜寛、渾身の最新長編!
☆『ニュクスの角灯』『蝶のみちゆき』に連なる「長崎三部作」最終節