家族が集まる「蝕の日」。その日に古代種の最後の生き残り、渡し守のカカブブは、どこかに行くという。それぞれ家族に問題を抱える少年少女は蝕の日に何を見るのか…。第2回ネーム大賞にて、大賞を受賞した「蝕の日、僕たちは舟に乗り」を始めカイとエトルの出会いを描いた「彼女の手についての2、3のこと」ロプロプ島の少女デュカを中心にした人間模様を描いた「火吹き男の憂鬱」「わが腕に錨を降ろせ」生まれたばかりの妖精達の物語「誕生祭の夜」「虹を見つけに」魔法の布を染める男の切ない恋心を描いた「風を染める男」投稿時代のファンタジー7作品を収録した、北森サイの珠玉の短編集第2巻。