私が本当に望んでいたものは“愛”? それとも……大学を出ても就職もせず、28歳になっても男友達のひとりもいないのに花嫁修行中なんて……。引きこもりのニートそのも……。持て余した箱入り娘をかたづけるのと、小さな会社を守ろうと一人娘を捧げものにするために両親はお見合いをセッティング。私みたいな地味で何の取り柄もない女。見合い相手もさぞかし迷惑してるに決まってる……。「ずいぶん、自虐的なんだな? そんなに自分に同情してもらいたいのか!? 自分はこんなにか弱く、哀れな女。だから自分に同情してほしい! あなたに守って欲しいのといういやらしいアピールだ! お前には天性のMの資質がある。そばにいるだけで男のサディズムをくすぐるんだよ!」まさかお見合いの場で——。女としての羞恥心やプライドを凌辱されて……。こうしては私は——彼の妻となった……。