ここは、じいさんとばあさんと猫ばかりが暮らす島。大吉じいさんは猫のタマとふたり暮らし。魚のおもちゃを買ってきてもタマはしらんぷり。こっそりおやつを隠しても、いつの間にかバレて散らかされている。そんな暮らしの中で、ときどき思い出すのは父に連れていってもらったチャンバラ映画、家族みんなで囲んだ小さなこたつ、妻と行ったローカル電車の旅。月日は流れて両親と妻は亡くなり、島に来る人もいれば出ていく人もいる。だからこそ、ひとりと一匹、今日も楽しく生きよう―。【もくじ】春1話 寺と猫2話 タマさんのツボ3話 初鰹4話 しつこい猫夏5話 雨の買い出し6話 謎の冬瓜7話 電車の思い出8話 カレーライス秋9話 ロボット手術10話 大吉と巌11話 バス旅行冬12話 大掃除13話 お年玉14話 百合子姉ちゃん15話 消防講習16話 猫鉄道の午後電子書籍特典として描き下ろしカラーイラストを収録