妹の待つ元の世界へ戻るという目的を据え、迷宮攻略へとさらに没頭していく相川渦波。それは、この世界の住人をNPCのように扱いつつあった己に対する疑念と罪悪感を振り払うためであった――。しかし、異世界の冒険者たちはより"人"らしく利己的で、何もかも奪い取ろうと襲い掛かってくる。カナミたちは、彼らを一蹴するも、その活躍がさらなる強者を引き寄せてしまう。第二十の試練をうけてもらおう二十層守護者≪闇の理を盗むもの≫ティーダが現れる。圧倒的な強さを誇るティーダは、戦いの最中カナミに問う。――死ぬ覚悟はしたか? ――生きて帰る覚悟は? 失う覚悟は?覚悟なき――意志なき力をふるう二人に迷宮の『闇』は、何を求めるのか……。