井村との激烈な販売競争が続く中、改心した仙造が諒善・源五郎と刺し違えて死ぬ。アメリカのタバコ・トラストが吉之助にトラスト傘下に加わるようもちかけてきたが、日本の国益を重視する吉之助は、これをきっぱりと断った。そのトラストと、井村が手を組む。戦いは永遠に続くかと思われたが、明治36年日本政府はタバコの専売制に乗り出した。トラストの買収額1000万円を断った吉之助は、わずか36万円の保証金で政府にタバコ産業の全てを譲り渡す。初めてタバコを日本で作り、企業化した男…。偉業を成しながら偉人伝に名を連ねる事の無かった男は、現在に何を思うのだろうか?