女優の唐木節子って、感じ悪い! 自分を殺して他人に奉仕するなんてたまらないって、看護婦の仕事を卑下するんですよ。でも我が儘患者と思ってた久米さんが、泥棒騒ぎの時に「大捕り物もいいが、怪我したりとんでもない事になったらどうするんだ」って、あたしの事を気遣ってくれました。看護婦だけが一方的に患者のことに気を遣っていると思ったら大間違いだって。ここにあたしを頼ってくれる人がいる! それだけで、サイコウ!「スートン捕り物帳」以下「憎まれ看護婦」「宣誓」「海の音」「禁酒破り」「愛のかたち」「看護日誌」「礼子が泣く時」を収録。