高官の娘として生まれたものの、継母たちに冷遇されていたセルマ。息抜きに屋敷を抜け出し町の珈琲館で母の形見のウードを弾き語りしていたところ、政変の秘密を偶然耳にし謎の男に拉致されてしまう。その正体は、最年少で帝国の宰相にまで昇りつめた若き為政者・ラフィークだった。最初は寡黙で何を考えているか分からないラフィークだったが、信念を胸に命を賭けて国を変えようと行動する彼の姿に心惹かれてゆくセルマ。だが、ラフィークの政敵はセルマの実の父・エンヴェルで……?そんな中、前皇帝を毒殺したとも噂される影の権力者・皇太后が、ラフィークを懐柔すべく皇女を妻として差し出したとの知らせが。ラフィークへの恋心から、彼が妻を娶るということに動揺するセルマだったが、ラフィークの真の狙いは政変を成すことだと知る。ラフィークの力になりたい・・・その一心から、身を隠し後宮(ハレム)に潜入するが、そこで後宮の主・ジハンギル陛下に遭遇し「俺を悦ばせれば側室にも妃にもしてやる」と関係を迫られる。さらに、その行動が引き起こした結果は思わぬもので――!?
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