鳩摩羅什(クマーラジーヴァ)9歳、修行の旅へ――。釈尊(ブッダ)の究極の教え≪法華経≫を漢訳した「名翻訳家」への第一歩は、こうして踏み出された!! 鳩摩羅什(くまらじゅう)をめぐる運命の歯車は、大きく回り始める――!! 鳩摩羅什の足跡を求めて再びシルクロードを訪れ、タイムスリップしてしまった太郎とココ。二人がたどり着いたのは鳩摩羅什が生まれた亀茲国。什は国王の甥として成長し、九歳になっていた。什の母親・耆婆は、結婚・出産によって破戒僧とその子という十字架を背負わせてしまった夫(鳩摩羅炎)とわが子・什への罪の意識に苛まれていた。そんな彼女は、わが子が辱めや仏罰を受けずに生きていくため罪を一身に背負うと、ある決意を秘めて出家する……。