「もう反省…んんっあっ、入れちゃやだぁ…!」「こんな…あっ、どんどん酷い目に遭わされて… このままじゃあたしたち壊れちゃう…ふぁぁぁ……!」僕はいつも同じ時間、同じ車両に乗って学園に向かっている。というのも、学園の男子生徒たちの憧れの的――同じクラスの小羽(こはね)さんを最近多発している痴漢から守りたいからだ。そんな僕だったのに、ある日電車の中でいきなり……「お前だよ痴漢!皆さんこのひと痴漢です!」まったく身に覚えがないのに、見知らぬJ●から痴漢呼ばわりされてしまったんだ。一部始終を見ていた小羽さんにまで誤解され、失望されてしまった。ショックで震える僕に、塾講師を名乗る男が声をかけてきた。聞けば、同じ目に遭っている人は僕だけじゃないらしい。彼は僕にある提案を持ちかけてきた――「俺は彼女に報いを受けさせたいと思っているからね。 彼女が利用していたものを逆に利用する――本物の痴漢だよ」