あらすじ203×年10月―臓器製造のために開発されたひとつのクローンが突如暴走した。通常、クローンは「心を持たせない」ようにつくられているが、そのなかの一体が突然変異により人間と同じ「心」を持ってしまったのだ。クローンは自らを「伝電子(でんでんこ)」と名乗り、特殊能力を使って研究員をコントロール、ついにはラボから逃走した。研究員のひとり・麻川世太(あさかわせいた)を道連れにして―