あらすじ和貴は9歳ながら大人びていた。父に親しい女性がいて、家族がなんとなくうまくいっていないこともわかっていた。 そんな中、母に重大な病気にかかっていることが分かった。和貴と和貴の妹のゆかりに詳しいことは話されなかったが、和貴は母の命が長くないことも気づいていた。 蓉子の病気が分かったとたん、周りの家族の態度ががらりと変わった。何かと嫌味な義母も、生活の手助けをしてくれるようになった。 蓉子はその優しさが、死が近いものに対する哀れみからくるものだと思った……。この家族の行く末はいかに!?